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【民事裁判例】電気器具メーカーで経理業務に従事していた35歳の従業員が脳出血で死亡した事案で、業務起因性を肯定した裁判例(東京地裁平成25年2月28日判決)

スタッフ(2014年1月23日 14:25

<事案の概要>

 電気器具メーカーで経理業務に従事していた35歳の従業員Aが脳出血で死亡したため、労災保険法に基づいて遺族補償給付及び葬祭料の請求をしたが、支給しないとの決定を受けた。

 そこで、Aの両親が、上記決定の取消しを求めた事案。

<裁判所の判断の概要>

 Aの時間外労働時間は、脳出血発症前1か月間に72時間15分、発症前2か月間ないし4か月間において、1か月当たり65時間以上に及んでおり、相当長時間に及んでいたものということができる。

 また、精神的緊張を伴う業務に従事していたこと、死亡の2、3日前に長距離(片道約170㎞)の夜間運転業務に従事していたこと、Aには脳出血に関する危険因子や基礎疾患がなかったこと等から、Aの死亡と業務との間には相当因果関係があるものと認めるのが相当である。

 裁判所はこのように判断し、遺族補償給付及び葬祭料を支給しないとの決定を取り消しました。

<コメント>

労働者が業務に起因して(「業務起因性」といいます。)負傷し、もしくは死亡した場合等は、国が管掌する労災保険により保険金が給付されます。

 特に業務起因性が問題になりやすく、また、社会的問題にもなっているのが、過労死(脳血管・心臓疾患等)の事案です。過労死の業務起因性の判断の重要な指標が、時間外労働時間数であり、その裁判例も蓄積していますが、本件も一つの事例判断として意義を有します。

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