所長菅田のブログ

会社再建の手法

スタッフ(2021年1月12日 12:05

当事務所は、会社・事業の再建支援を業務の柱としている県内でも数少ない法律事務所ですが、会社再建の手法は、民事再生・会社更生といった裁判所の手続きを利用する法的手続と、法的手続を利用せず債権者(主に金融債権者)との間で交渉・調整を図る私的整理手続に大別することができます。

・私的整理について
私的整理手続の最大の長所は、支援の要請先を金融債権者に限ることで、日常の営業債務等にかかる取引債権者を保護し、もって企業価値を最大限維持しながら再建に向けたアクションを進めることができる点にあります。
一方で、交渉の相手方は金融のプロである金融債権者であり、私的整理手続を完遂することの難易度はかなり高いと言わざるを得ません。
 従前の私的整理は、金融機関と再生債務者との当事者間の交渉でしたが、昨今は、銀行を中心とした金融機関に公正性や倫理性が強く求められるようになり、私的整理手続の局面でも、中立かつ第三者的立場の機関が関与する手続(準則型の私的整理手続と呼ばれています。)に則ることが求められています。
このような準則型の私的整理手続には、中小企業再生支援協議会スキーム、事業再生ADRなどの手続があります。中小企業の再建には支援協議会スキームが有用ですが、案件ごとに適切なスキームを選択し再生支援を実現していきます。

・法的整理
ご相談いただいた時点での財務状況や資金繰り、金融債権者の意向等から私的整理手続の選択が困難な場合、民事再生・会社更生といった法的手続の利用により会社再建を目指すことになります。
もっとも、法的手続では、取引債権者にも応分の負担を強いらなければならないため(申立て時点の債務は再生債権となり、再生計画案に基づく一部しか弁済ができません。)、申立て直後の現場は混乱することが多く(再生債権の弁済を止める一方、取引の継続をお願いしていくことになります。)、手続の初動の局面において適切な保全措置をとることが不可欠です。また、申立て後も取引を継続してもらうためには、一時的に損失を負担してでも債務者企業の再建に協力することが最終的なメリットとなることを十分に説明し協力を仰いでいく必要もあります。
当事務所は、これまで複数の法的手続を経験しており、徹底した現場主義に基づき、初動の場面での保全措置、その後の手続進行について十分なノウハウ・スキルを有しています。
また、手続の出口の場面での再生計画の策定においても、自主再生型、スポンサー型等、事案に応じた提案し、債権者の賛同を得るノウハウも蓄積しております。

私的整理手続と法的手続に共通する事項として、対象企業の財務内容の分析・検証、企業価値の算定、将来の損益計画の策定といった業務が不可避的に求められますが、このような業務は、会社再建の分野に精通した会計士の協力の下で進めることが必要不可欠となります。
また、案件によっては、スポンサー企業の力を借りた再建が最善な事案もありますが、かかる事案では、様々な分野の企業とのパイプを有するファイナンシャルアドバイザーとの連携が有効です。
当事務所は、これまで、私的整理手続と法的手続とを問わず、会社再建に精通した関連専門家と協同で案件をこなしてきており、手続進行のためのネットワークを有しています。

以上

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